台湾旅行記② ~Happening~
前回の続き。
※大分間が空いてしまったので、お時間のある方は是非前回分から読み直して下さいww
彼女の名前はアリス。台湾での現地交流のため、筆者が渡台前にtinderを使ってマッチした相手です。彼女はカナダの大学に通っている韓国人学生で、夏休みを利用して台北に中国語を学びに来ていました。
彼女と対面する前は、いい具合に入り混じっていた期待と不安。しかし、待ち合わせの時間が近付くにつれて徐々に不安の方が大きくなり、初対面から一言会話を交わした瞬間、期待だけが一気に吹き飛び、僕は混沌の中に叩き落とされましたww
彼女の英語が聞き取れない。。。((((;゚Д゚)))))))
頭の中がパニックのままレストランに入り、だだっ広く騒がしいフロアの4名席に通されました。席についてメニューを手に取り、意を決して彼女に話しかけるまでのわずかな間、僕は冷静さを取り戻そうと必死になり、何とかこの事態を打開しようとしていました。
その時の心情はこんな感じだったと思いますwww
(表情に出ていなかった事を願うwww)
彼女の少し戸惑ったような表情。
騒がしい店内。
必死に冷静を装う僕。
焦れば焦るほど吹き出てくる僕のケツ汗。
どうする・・・どうする俺((((;゚Д゚)))))))!?
僕は自分の英会話能力の低さをひたすら嘆きました。しかし、目の前には彼女がいる。見知らぬ怪しい日本人旅行者とのディナーを快諾してくれた彼女が。
今、この場で凹んでる場合ではない。
そして僕は、苦し紛れで1つの案を思いつきました。
ありきたりな話題でも、チャットしてた時の話題と被っても、何でもいい。とにかくこちらから話を振るんだ。そうすればある程度相手の回答は予測出来るし、そこから発展させる糸口も掴めるはずだ。
僕は自分自身に語りかけました。
落ち着け。
会話するときは相手の目をしっかり見据えろ。
ビビるな。
表情、身振り手振り、声のトーン。
言葉だけで相手と会話するんじゃない。
全身を使うんだ。
口語用に砕け切った英語じゃない。
早いだけだ。大丈夫。
集中しろ。
あとはとにかく口に出すんだ。
文法や発音なんかどうでもいい。
メニューをパラパラと眺めつつ、僕は心の中で全力のゴングを鳴らした。
ファイッ!!!!!
ワイ「お、これ前チャットしてた時に食べたいって言ってた肉だよな(´∀`)」
アリス「おぉーそうそうこれこれ!よく覚えてたなウマソー(・∀・)」
ワ「あとはこれとこれもだよな。よしオーダーしよう(´∀`)」
ア「わーい(・∀・)」
ワ「あ、飲み物どうする?」
ア「うーん、じゃコーラで(・∀・)」
ワ「おっけー。ワイはビールにするわ。すいませーん(´∀`)」
いける… いけるぞ…!!
まぁほんの些細な会話なんですけどね… それでもなんとか我に返ることが出来ました。なおオーダーは日本語だった模様ww だって店員さん日本語通じたんだもんwww
こんな感じで、何とか会話を続けました。やっぱり彼女の英語は早いし店内は騒がしいし、脳細胞フル活用で会話に全力を注がないと何言ってるか一瞬で見失うので、相当集中力が高まっていたと思いますww
ちなみにどんな話題を彼女に振ったかというと、
何で台北で中国語を学ぼうと思ったのか。
台北にいる間にどんなことをしたのか。
韓国のどの辺りに住んでいたのか。
韓国、カナダ、台北の気候の違い。
通っているカナダの大学はどんなところか。
それぞれの国にいる日本人の友人の話。
ありきたりな、平凡な話題。何となく答えも予想出来るし、半分くらいはその予想通りの答えが返ってきました。そんなに盛り上がりはしなかったけど、お互い沈黙することは無くなりました。
また会話の合間でオーダーしていたメニューがちょこちょこサーブされたので、いい感じに間を取ることが出来たし、そうやっていくうちに彼女の英語に徐々に慣れていったのです。
あとは緊張を和らげるために早く酔いたいと思っていたこともあり、頼んだビールを初っぱなからガブガブ飲んでいたら彼女に「おまww 飲むの早すぎ(・∀・)www」と突っ込まれましたwww
ちなみに今回このレストランで食べた料理はこんな感じです。
沖縄のラフテー的な。豚の角煮ですね。
海老マヨ&パイナップル。
定番、空芯菜炒め。
カラスミの巻物?的な。
味は、どれも無難だけど美味しかった、という印象です。あまりローカル感は無く、1.2回行っておけばOKかなぁという感じ。ただメニューはめちゃくちゃ多いので、次にもう1回来る機会があれば、違うメニューを食べてみたいと思います。
お会計はこれにビール大瓶1本とコーラ1缶で1400元程。まぁ高いです。とはいえ観光客向けな雰囲気もあったし、想定内。
ちな旅行前に絶対食べると鼻息荒く宣言していた「ワタリガニのおこわ」は、オーダー時にその存在を思い出すことが出来ないほどに頭がテンパっていましたので、残念ながら食べておりませんwww
ワイ「うめーな!クセのあるスパイス入ってないし食べやすい(´∀`)」
アリス「それな(・∀・) しかしこの肉が特にマイウー(・∀・)」
ワ「だな、まぁ日本でも似たようなもん食べれる気がするけどなww」
ア「ちなみにこれ何だ?(・∀・)(カラスミの巻物を指差して)」
ワ「(カラスミって何の卵だったっけ…) えっと、アレだ、何かの魚の卵だ。酒のつまみに良いし、美味いぞ(´∀`; )」
ア「私コーラだけどなww どれどれ(パクッ)」
ワ「どや(´∀`)」
ア「..........(モグモグ)............私これ嫌いだ。あと全部お前が食べて良いぞ(・∀・)www」
ワ「ちょwwwwww おまwwwwwwww
でもこういう時、日本ではとりあえず美味いって言っとくやついるんだよなぁ」
ア「それ!!!私の日本人の知り合いでもいるんだが何で嘘つくんだ??」
こんな感じで割とちゃんと会話が出来るようになってきました。
そして僕がふと呟いた言葉に彼女がやけに食いついてきたので、日本人の「社交辞令」について議論をする流れに。
しかしやっぱり店内が騒がしいということは彼女も感じていたようで、議論があまり進まないうちに「場所を変えよう」ということになりました。
とりあえずGoogle先生を使って雰囲気が良さそうなバーを検索し、1ヶ所見つけたのでそこに行くことに。お会計とお手洗いを済ませ、外に出ると彼女がUberを使ってタクシーを呼び始めました。
実はUberを使ったことがなく、興味ありげにしげしげと彼女のスマホを見ていると、
アリス「ん?お前もしやUber知らんのか(・∀・)??」
ワイ「おう、実は使ったことがない(´∀`)」
ア「そうなのか!台北でタクシー移動が多いならこれお得だから使ったほうがいいぞ(・∀・)」
ワ「ほう。ちなどうやって使うんや(´∀`)?」
ア「まずこうやって現在位置をだな.....(ペラペラ)」
という感じで引き続き会話。
待ち合わせの時とは比べものにならないくらい彼女の英語に慣れてきていて、ヒアリングは大体7.8割は出来るようになってました。
更に、騒々しい店内を出たことで会話もより容易になったし、店内にいた時は色々と必死だったので気が付かなかったんですが、彼女の表情が大分豊かになっていました。
Uberの説明もドヤ顏でしてくれたしww、笑いを取りにいけばケラケラ笑ってくれるし、レストラン内で全身全霊で会話してたのが功を奏したようです。
というわけで、Uberで呼んだタクシーに乗り、検索したバーの地図を運ちゃんに見せて、いざ移動。
数分後。
人気が全く無い真っ暗な路地裏で停車wwwww
運ちゃん「着いたで」
2人「ファッ!?www」
ワ「いや絶対こんなとこにバー無いっしょ(´∀`; )w」
ア「ちょっと待て、もう1回地図見るわ(・∀・)」
ワ「どや」
ア「.........(スマホジー)...............ここだ(・∀・)」
ワ「嘘だ!卿は嘘をついている!!ww」
※銀河英雄伝説 第26話「さらば、遠き日」より引用
ア「いや嘘じゃないってww なぁ運ちゃんここだよな(・∀・)」
運「.........(スマホジー)...............ここだ」
ワ「マジかww ち、ちょっと外出てみようや(´∀`; )」
ア「運ちゃんもバー探すの手伝ってくれ(・∀・)w」
運「お、おうw」
(3人で辺りをウロウロ)
3人「無いwww」
今思えばただ軽く迷子になっただけなんですが、なぜかその時は異様に楽しくて、運ちゃんも巻き込んで3人でゲラゲラ笑ってましたwww
※なお僕はビール飲んでましたがホロ酔い程度でしたし、あとの2人はシラフですww
そして結局まだ時間帯も早く、良い具合なバーが近くに見つからなかったので、自分が泊まっているホテルの1階に割とスタイリッシュなバーがあったことを思い出し、提案。→即快諾。
というわけで行き先変更。あっさりホテルに到着ww バーへin。
ホテルのバー、真冬かと思うくらいエアコン最強www
バーに入った瞬間からガクガク震える2人www しかし他のお客さんは全然平気そうwww お前ら絶対おかしいだろwww
そして店員を呼び、先ず最初にオーダーしたのは...
2人「毛布2枚ください(´∀`; )(・∀・;)」←ドリンクじゃないwww
そしてしばらくして...
店員「お待たせ致しました」←掛け布団サイズ&真冬用の分厚い毛布2枚バサーーwww
その後カクテルも頼み、ようやく乾杯。
真夏の台湾のバーで巨大な毛布に包まりブルブル震えて寒がりながら冷たいカクテルをちびちびすする日本人と韓国人www
この状況が面白くないわけが無く、まぁ2人で大笑いしましたwww
※後で思い出したんですが写真撮るの忘れてた…相当シュールだったのに。。。
笑いも落ち着いたところで、レストランで話題になった「日本人の社交辞令」について改めて彼女から色々と質問が飛んできました。
彼女曰く、
日本人は社交的だし良い人が多い。彼らと親密になっていく過程で「一緒にゴハン行こう!」という流れになるのは自然だし、その場では皆んな快諾するのに、それ以降全く連絡が無くなる人もいる。たとえ再会してもゴハンの話題にもならない。
私から誘えば彼らは応じてくれる。でも、何で彼らは自分から誘わないんだ?私は嫌われてるのか?本当は一緒にゴハンに行きたくないのかな?彼らは満面の笑みで同意してくれるのに... 時々彼らの笑顔が信じられなくなるし、裏切られた気分になるんだ。
...と。
あぁ、これは典型的な悪い意味での日本人の社交辞令だなと思い、解説。
(注:これは個人的な意見です)
そういう人たちは「事なかれ主義」なんだよ。時と場合によるけど、自分の意に反することがあっても、その場を無難にやり過ごそうとしてごまかすことがあるんだ。
もしその場で「食事かぁ、時間があればね」とか、暗に断るようなニュアンスのことを言うと相手が残念に思うでしょ?それを避けたいためにその場では良い顔をするんだと思う。
さっきも話したけど、食事に行った時もそう。例えばアリスが美味しいと思って食べていたものが彼らの口に合わなかったとしても、彼らはまずい、要らないとはっきり言わないんだよ。
それはアリスが美味しいと思ったものをまずい、要らないと言われて嫌な気分になるかもしれない、と思ってるからなんだ。
すると彼女。
「でもそれって嘘ついてるってことだよな」
「何が本当かわかんなくなるな」
「もちろん礼儀は必要だと思うけど、それはやり過ぎだし間違ってないか?」
まさに自分が日本で感じていることをそのままズバッと。
少し話が飛びますが、日本で女性とデートしててもよく似たような感覚に陥るんですよね。
僕は、自分のことを良く見せても結局は将来素を晒すんだから意味ないじゃんと思う(そもそも隠そうとしても素がにじみ出る)タイプなので、大体のっけからワイドオープンなんですが、相手にはなかなかそういう子はおらず。
みんな同じようなメイクに服装、同じような休日の過ごし方、同じような仕事観、同じような人生観。量産型女子。
とは言うもののみんな絶対に確固たる自分を持ってるはずなのに、それを見せようとしない。モヤモヤ、のらりくらり。その割に、こちらに鋭い探りは入れてくる。
この子は何を考えてるんだろう。本当は何が好きで何が嫌いなんだろう。今の反応は本当なのかな。作ってるだけなのかな。自分の肌感覚とその子の言動とがなかなか一致しない。
そんなやり取りも昔は楽しかったけど、徐々にその駆け引きに付き合うことに疲れてしまい。そんな出会いと別れを繰り返してきました。
そんな中で、こうやってのっけからハッキリ自己主張する相手は本当に久しぶりというか新鮮というか、何だかハッとして嬉しくなってしまって。本来人付き合いってこうあるべきだし、逆に過度な気遣いは不信感を植え付けるだけだと再認識。
そのことを伝えると彼女はニカッと笑って、
「ありがとう!スッキリした(・∀・) でも、理解は出来たけどその文化は好きじゃないな。」
と再びバッサリwww まぁ僕も同感なんですが。すると、
「私たちは社交辞令なしだからな(・∀・) 嘘つかないって約束だ!」
と、指切りげんまん。
(実際は小指をからめた後に親指と拳同士もグッと押し合う感じでカッコ良いヤツだったww)
なんだかほっこりした瞬間でした。
その後は少し雑談を続け、徐々に夜も深まってきたので解散することに。
解散直後、当時の気持ちをtwitterでこんな風に綴っておりました。
解散。異文化コミュニケーションとはよく言ったもので、こちらにとっては日常の些細なことも相手にとっては興味を引く。逆も然り。とにかく表現することに全力を注ぐ。躊躇してる暇はない。聞く側の時は必死に英語を聞き取ろうとするから自然と身が入るし、相手にもそれが伝わるから自然に盛り上がる。
— 平八郎 (@no24_traveler) 2016年8月4日
こちらの拙い英語を必死に理解しようとしてくれるしそれに報いようとこちらも無い語彙力をフル活用して相手に伝えようと努力する。人と人との会話。心と心のぶつかり合い。文化と文化の鍔迫り合い。やっぱり日本には無いパッションがある。日本人の社交辞令なんかクソ食らえだ!と激しく同意しましたw
— 平八郎 (@no24_traveler) 2016年8月4日
私たちは社交辞令無しだからな(´∀`)と相手は屈託の無い笑顔で僕に約束を求める。日本人ならそれすら社交辞令だと疑う。指切りげんまん(みたいなもの)をした時に少し戸惑った自分。毒されてるなぁ。
— 平八郎 (@no24_traveler) 2016年8月4日
拗れてる心が解きほぐされるような感覚。心地良い。
— 平八郎 (@no24_traveler) 2016年8月4日
さっき感じた戸惑いは明らかに僕の心が凝り固まってた証拠。配球読んだりなんだりで頭の中ゴチャゴチャしてたら相手が放ってきたど真ん中のストレートに意表を突かれて情けない三振した気分。イチニノサンで合わせるだけでいいのにね。
— 平八郎 (@no24_traveler) 2016年8月4日
今見返しても、当時はすごく感受性が高まってて、楽しかったんだろうなぁと。
さて、この解散で台湾初夜が終わったかというと、実はそうではなくwww
台湾初夜の続き、そして翌日以降の様子については、次回アップすることとします!!
※やっぱり盛り沢山すぎて1つのエントリーにまとめられませんでした!!ゴメンナサイ!!www
乞うご期待!!!